大阪の次はどこ?万博の次回開催国リヤド決定の真相と全日程
2025年に列島を揺るがした大阪・関西万博が幕を閉じ、世界中の視線はすでに「次の国際博覧会」へと向けられています。日本国内でも「次の万博は一体どこで、いつ開かれるのか」「次回も同じような大規模な国家プロジェクトになるのか」といった関心が急速に高まっています。
結論から言えば、大阪・関西万博に続く大規模な大規模登録博(総合博)の舞台は、中東の大国サウジアラビアの首都リヤドです。さらに直近の2027年には東欧セルビアで専門博の開催も控えています。本稿では、パリの博覧会国際事務局(BIE)総会でサウジアラビアが圧勝した裏事情から、韓国・釜山が歴史的大敗を喫した構造的要因、2030年リヤド万博の全貌、そして2035年の次々回候補地まで、一次情報と地政学的な視点を交えて徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:大阪・関西万博の次となる大規模「登録博」は2030年サウジアラビア・リヤドに決定。直近の2027年には東欧セルビアで「認定博(専門博)」も開催される。
- 要点2:サウジ決定の背景には国家改革「ビジョン2030」と潤沢なオイルマネー、新興国票の徹底的な囲い込みがあり、ライバル視された韓国・釜山に119対29の圧倒的大差で勝利した。
- 要点3:リヤド万博の会場面積は大阪・関西万博の約4倍(約600万平方メートル)におよび、メガイベントの覇権が欧米・アジアから中東湾岸諸国へシフトした現実を物語っている。
【大阪関西万博の次】2030年登録博はサウジアラビアのリヤドに正式決定!
「大阪・関西万博の次はどこなのか」という疑問に対する公式の答えは、中東サウジアラビアの首都リヤドです。2023年11月28日、フランス・パリで開催されたBIE(博覧会国際事務局)総会における秘密投票の結果、2030年国際博覧会(登録博)の開催都市としてリヤドが正式に選出されました。
投票結果の内訳は、国際社会に大きな衝撃を与えました。加盟国による第1回投票において、候補地3都市の獲得票数は以下の通りでした。
- サウジアラビア(リヤド):119票
- 韓国(釜山):29票
- イタリア(ローマ):17票
規則上、全投票数の3分の2(約115票)以上を獲得すれば第1回投票で即時決定となりますが、サウジアラビアは見事にその基準を突破しました。決選投票に持ち込むことすら許さない「事実上のワンサイドゲーム」となった背景には、国際博覧会を国家再生の起爆剤と位置づけるサウジ王室の凄まじい執念がありました。
リヤド万博の会期は2030年10月1日から2031年3月31日までの半年間が予定されています。中東特有の過酷な夏季を避け、秋から春にかけての過ごしやすい気候の中で開催される計画です。
【なぜサウジが圧勝したのか】サウジアラビア万博決定理由と韓国釜山万博落選理由の深層
なぜリヤドは、外交力で定評のあるイタリアや、国家の威信をかけて誘致合戦に挑んだ韓国をここまで圧倒できたのでしょうか。その要因は、単なる資金力だけではなく、地政学と国際開発援助を組み合わせた周到な票読み戦略にありました。
最大の勝因は、事実上の最高権力者であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子が推進する国家改革構想「ビジョン2030」の総仕上げとして万博が位置づけられた点です。石油依存型経済からの脱却、エンターテインメント産業の育成、先端テクノロジー拠点の創出を目指す同国にとって、2030年は改革の達成目標年そのものです。サウジ政府は約78億ドル(1兆円超)の巨額予算を計上し、アフリカや中南米、太平洋島嶼国などの開発途上国に対して「パビリオン無償建設支援」や巨額の経済インフラ援助をパッケージで約束しました。
一方、大敗を喫した韓国・釜山の落選理由は明快でした。韓国政府は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領自らがトップセールスを展開し、サムスンや現代、SK、LGといった財閥トップが世界各国を飛び回る「官民総力戦」を敷きました。K-POPや韓国カルチャーの求心力を前面に押し出し、「第1回投票で2位に食い込み、ローマ支持票を吸収して決選投票で逆転する」というシナリオを描いていました。
しかし、蓋を開けてみれば獲得できたのはわずか29票。現地外交関係者の証言によると、「実利を伴う大規模インフラ援助を提示したサウジに対し、韓国のアピールはソフトパワーや抽象的なパートナーシップ論にとどまり、発展途上国の実利的な支持を引き出せなかった」と総括されています。ローマに至ってはEU域内の足並みすら揃わず、17票という歴史的惨敗に沈みました。
【次回万博いつ?】登録博と認定博の違い|2027年セルビア専門博の全貌
カレンダー上で「大阪・関西万博の次」を厳密に辿る場合、見落としてはならない重要なイベントが存在します。それが2027年に東欧セルビアの首都ベオグラードで開催される国際博覧会です。
一般的に「万博」と呼ばれるイベントには、BIEの条約によって明確に区分された2つのカテゴリーが存在します。それが「登録博(総合博)」と「認定博(専門博)」です。この2つの違いを理解しておくことで、今後の万博スケジュールを正確に把握できます。
- 登録博(Registered Exhibitions):5年に1度開催される大規模な総合博覧会。会期は最長6カ月、テーマは人類全般に関わる広範な課題、会場面積に制限はなく、各参加国が自前で独自パビリオンを建設可能(例:2005年愛知、2021年ドバイ、2025年大阪・関西、2030年リヤド)。
- 認定博(Recognized Exhibitions):登録博の合間に開かれる小中規模の専門博覧会。会期は最長3カ月、テーマは特定の専門分野に限定され、会場面積は25ヘクタール以内。パビリオンは原則として主催者側が建設して貸与(例:1975年沖縄海洋博、2008年サラゴサ、2012年麗水、2027年ベオグラード)。
2027年ベオグラード万博は、旧ユーゴスラビア諸国を含む西バルカン地域で初めて開催されるBIE公認万博です。テーマは「Play for Humanity - Sport and Music for All(人類のための遊び:すべての人にスポーツと音楽を)」。会期は2027年5月15日から8月15日までの3カ月間となっており、規模こそコンパクトながら、紛争の歴史を乗り越えたバルカン半島の地政学的再生を象徴する催しとして注目されています。
【データ比較表】歴代・今後の万博開催地一覧と規模・特徴の徹底検証
2020年代から2030年代にかけての国際博覧会の全体像を整理するため、直近の主要万博のスペックと特徴を比較しました。
| 開催年・名称 | 種別・会場規模 | 主要テーマ | 編集部の見解・位置づけ |
|---|---|---|---|
| 2025年 大阪・関西万博(日本) | 登録博 約155ヘクタール | いのち輝く未来社会のデザイン | 木造大屋根リングに象徴される技術統合。成熟国家における開催モデルの検証。 |
| 2027年 ベオグラード万博(セルビア) | 認定博(専門博) 約25ヘクタール | Play for Humanity(スポーツと音楽) | 西バルカン地域のインフラ刷新と対EU関係の再構築を狙う戦略的専門博。 |
| 2030年 リヤド万博(サウジアラビア) | 登録博 約600ヘクタール | 先見の明の時代:未来を共創する明日へ | 大阪の約4倍の超巨大会場。中東の覇権とオイルマネーによる脱炭素アピールの舞台。 |
| 2035年 候補地選定中(未定) | 登録博 未定 | 気候変動・AI共生など模索中 | 米・欧・アジアの招致合戦へ。メガイベント自体の持続可能性が焦点。 |
このデータからも明らかなように、2030年のリヤド万博は会場面積だけで大阪・関西万博(夢洲:約155ヘクタール)の約4倍となる約600ヘクタールを誇ります。これは国際博覧会の歴史上でも前例を見ないスケールであり、キング・サルマン国際空港に隣接する広大な砂漠地帯を一大スマートシティへと変貌させる計画です。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
リヤド万博の開催決定に伴い、国内のSNSやネット空間ではいくつかの極端な言説や誤解が見受けられます。ジャーナリスティックな視点から、それらの真偽を検証します。
誤解1:「中東開催の万博は治安や厳格な宗教戒律で観光客が楽しめない」
これはサウジアラビアの「過去のイメージ」に囚われた典型的な誤解です。ムハンマド皇太子の主導により、近年の同国では女性の自動車運転解禁、映画館の営業再開、観光ビザのオンライン即時発給(e-Visa)など、急速な社会開放が進んでいます。すでに2021年のドバイ万博(UAE)が世界中から2,400万人以上の来場者を集めたように、リヤド万博の会場内や主要観光地では、外国人観光客に配慮した開放的なオペレーションが敷かれることが確実視されています。
誤解2:「日本のプレゼンス低下で、リヤド万博には日本は関与しない」
まったくの逆です。サウジアラビアにとって日本は長年の原油輸入国であるだけでなく、「サウジ・日本・ビジョン2030」を共同で立ち上げた極めて重要な戦略的パートナーです。大阪・関西万博の閉幕直前にも、サウジ政府高官や誘致チームが日本を訪れ、パビリオン建設技術や運営ノウハウの技術移転を強く要請しました。日系ゼネコン、商社、クリエイティブテック企業にとっては、巨額のオイルマネーが動く中東市場への歴史的なビジネス参入機会となっています。
懸念点:巨額投資と「スポーツウォッシング」への国際的批判
一方で、手放しで賞賛できない側面もあります。欧米の人権団体からは、ジャーナリスト殺害事件や反体制派への弾圧、外国人労働者の過酷な労働環境を覆い隠すための「万博を利用したイメージロンダリング(博覧会ウォッシング)」ではないかという厳しい批判が根強く存在します。環境面でも、砂漠都市で大阪の4倍もの会場を維持するための莫大なエネルギー消費と水資源確保が、真のカーボンニュートラルと両立できるのかが厳しく問われています。
【プロの結論】2035年万博候補地の動向と向いている人・見送るべき人の判断基準
リヤドの先、すなわち2035年万博(登録博)の候補地を巡る水面下の動きもすでに始まっています。BIEの地域ローテーション慣例(同一地域での連続開催を避ける原則)を考慮すると、2025年(東アジア・日本)、2030年(中東・サウジ)に続く2035年は、北米、欧州、あるいは南米・アフリカへの回帰が有力視されています。
現在、アメリカのミネソタ州(ヘルスケアとウェルビーイングを掲げる構想)や、英国、タイのプーケット、さらには中南米諸国が関心を示しており、2028年から2029年頃にかけて正式な立候補手続きと投票が行われる見通しです。
【旅・ビジネスの判断基準】2027年セルビア・2030年リヤド万博へ行くべき人・慎重になるべき人
今後の万博に対して、個人旅行や企業視察として「現地へ足を運ぶべきか否か」の客観的な判断基準を提示します。
- 積極的に現地渡航・参入を検討すべき層:
- 中東・湾岸市場の急拡大するインフラ、AI、脱炭素ビジネスへの進出を狙う企業担当者。
- 国家規模で砂漠にゼロから建設される「次世代スマートシティ」の最前線を体感したい都市開発・建築関係者。
- 東欧・バルカン半島の隠れたカルチャーや、未開拓の観光資源をいち早く体験したい旅行上級者(2027年セルビアが最適)。
- 渡航に慎重になるべき、あるいは見送りを推奨する層:
- 猛暑や乾燥地帯での長距離移動に不安がある高齢者や小さな子ども連れのファミリー層(リヤドの会場は大阪の4倍と広大で、移動負担が非常に大きい)。
- 格安・気軽な海外旅行を求めている個人旅行者(サウジアラビアの物価、特にイベント期間中のホテル代は高騰が不可避)。
- 欧米型の自由なナイトライフや飲酒文化を旅行の第一目的とする層(サウジアラビアでは依然として酒類の一般流通に厳格な制限が存在)。
【万博 次回 開催 国】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:大阪・関西万博(2025年)の次の万博は具体的にいつ、どこで開催されますか?
A1:大規模な「登録博(総合博)」としては、2030年10月1日〜2031年3月31日にサウジアラビアの首都リヤドで開催されます。ただし、規模の小さい「認定博(専門博)」を含めると、直近では2027年5月15日〜8月15日にセルビアの首都ベオグラードで開催されます。
Q2:韓国の釜山はなぜサウジアラビアに大差で負けてしまったのですか?
A2:サウジアラビアが国家改革「ビジョン2030」を掲げ、巨額のオイルマネーを背景に発展途上国への直接的なインフラ支援やパビリオン無償化を提示したのに対し、韓国はK-POPなどソフトパワー中心のアピールにとどまり、実利的な票田をサウジに完全に抑えられたことが決定打となりました。投票結果はリヤド119票に対し、釜山はわずか29票でした。
Q3:2027年のセルビア万博は一般観光客も入場できますか?
A3:もちろん入場可能です。認定博は登録博に比べて会期が3カ月と短く敷地も約25ヘクタールとコンパクトですが、世界各国が出展し、スポーツや音楽をテーマにしたパビリオンや国際イベントが一般向けに広く公開されます。
Q4:2030年リヤド万博の会場はどれくらいの広さですか?
A4:計画されている敷地面積は約600万平方メートル(約600ヘクタール)です。これは大阪・関西万博の会場(夢洲:約155ヘクタール)の約4倍、東京ディズニーリゾート(ランド+シー:約100ヘクタール)の約6倍に匹敵する超巨大空間となります。
まとめ:メガイベントが示す国際秩序の地殻変動と未来への視座
万博の歴史を振り返ると、それは常に「その時代において世界で最も勢いのある地域」を映し出す鏡でした。19世紀から20世紀前半の欧米、20世紀後半の高度経済成長期の日本、2010年の中国・上海、そして2020年代以降は中東の産油国へとメガイベントの重心は確実にシフトしています。
大阪・関西万博が残した成果と課題のバトンを受け継ぐ2030年リヤド万博は、石油マネーから脱却しようとする産油国の変貌と、グローバルサウスが主導する新たな国際秩序を世界に見せつける舞台となるでしょう。直近の2027年セルビア専門博の動向も含め、これからの万博が提示するテクノロジーと社会のビジョンに引き続き注目していく必要があります。 (出典: 万博 次回 開催 国(Yahoo!ニュース))